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2020年8月号
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日本が世界に誇る発酵食品「納豆」~その①~

★納豆は昔から健康食品として食べられてきた
江戸時代の食のバイブル『本朝食鑑』には、様々な健康食品の性質や食べ方が紹介されています。 発酵食品の納豆については「腹中をととのえ、食をすすめ、毒を解す」と記載され、明治時代にはコレラ菌やチフス菌にも抗菌効果があると報告されています。
2017年、ある調査会社が7万人以上に対し「健康を意識して食べている食品は何か」と質問したところ、1位は納豆(39%)でした。特に60歳以上では、実に50%以上が納豆と答えています。
納豆は蒸し煮した大豆に納豆菌をつけて、16〜24時間ほど発酵させて作ります(図1)。蒸し煮した大豆1粒当たりの納豆菌の量は、納豆になると実に100万にもなるんです。これが発酵の力なんですね。
★納豆の特徴
納豆の特徴といえば、何といってもあのネバネバと独特の臭いでしょうか。ネバネバの正体は、納豆菌が産生するポリグルタミン酸というたんぱく質を構成するアミノ酸の一種です。強い保湿性がある事で知られています。
また、臭いの原因は足の臭いの原因物質ともいわれている「イソ吉草酸」という成分です。
納豆の原料である大豆は、「畑の肉」と称される程の高い栄養価があり素晴らしいのですが、納豆に変化することで様々な機能性成分が生まれます。
次回は、その中でも注目されている成分を紹介していきますのでお楽しみに♪
文/野菜ソムリエ上級プロ 福田ひろみさん(東京在住)
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